『沖縄そば問題』の第6回。
このテーマは、沖縄県民の間で必ず論争になる、沖縄そばに関わる話題を取り上げています。
今回のテーマは、「本ソーキか、軟骨ソーキか、それが問題だ」。
沖縄そばの具材には、三枚肉やてびち、ゆし豆腐などがありますが、最も人気があるのが「ソーキ」。
多くの沖縄そば専門店で、「ソーキ」そばの文字を見かけます。
その「ソーキ」の中にも、「本ソーキ」と「軟骨ソーキ」があるというのが今回の話ですが。
その前に、沖縄そばとソーキそばの関係を整理しましょう。
広義の「沖縄そば」は、沖縄そば全体を指します。ラーメンやうどん、蕎麦と同じですね。
だから、ソーキそばも、てびちそばも、「沖縄そば」の一種になります。
さらに、具材(トッピング)によって、○○そばと名称が変化していきます。
てびちそば、ゆし豆腐そば、ソーキそばも、この一種ですね。
ちなみに狭義の「沖縄そば」は、ノーマルなそばを指しており、三枚肉そばの事を指していることが多いです。
沖縄そば > ○○そば(ソーキ、三枚肉、てびち、ゆし豆腐)
この○○そばの中でも屈指の人気を誇るのが、ソーキそばです。
「ソーキ」は、一般に豚の骨付きあばら肉(スペアリブ)の事を指し、沖縄ではご馳走として広く食べられています。
食べ方は、煮付けや、ソーキ汁にする事が多いです。(写真は、ソーキ汁)。
沖縄そばの具材とする時に、「本ソーキ」と「軟骨ソーキ」と呼び分けており、これが沖縄そば好きの中でも好みが分かれる一大論点なんです。
①「本ソーキ」
①「本ソーキ」は、固い骨付きのソーキを指します。
スペアリブのことで、骨周りのしっかりとした肉の旨味と、ワイルドな食感が魅力です。これぞ、肉という感じですかね。
沖縄では一般的にソーキというと、この部位を指すので「本」と付くのかもしれません。
②「軟骨ソーキ」
②「軟骨ソーキ」は、軟骨部分を用いて、長時間煮込むことで、肉と一緒に食べることも可能なもの。
特徴は、やはり柔らかいトロトロの食感と、味の染みたお肉。
沖縄そばの専門店では、この「本ソーキ」と「軟骨ソーキ」のどちらかを用いている店が多く、両方を扱っている店もあります。
沖縄そば好きの間でも人気を二分しており、「本ソーキ」派と「軟骨ソーキ」派の対立は絶えません。
①「本ソーキ」派からすると、「ソーキと言えばやっぱり骨付きの「本ソーキ」でなきゃダメだ。骨付きの「本ソーキ」にかぶりつくのが、贅沢なんだよ。」
②「軟骨ソーキ」派からすると、「いえいえ。最近のトレンドは「軟骨ソーキ」。トロトロの食感は他であじわえないもの。シンプルに塩で仕上げた「塩軟骨ソーキ」は、最近の繊細な沖縄そばにマッチしてるのよ。」
ちなみに、沖縄そば本体の出汁や麺とは別に、ここの「本ソーキ」「軟骨ソーキ」が美味しいという人気店はやっぱりあります。
ソーキ好きなら、必ずこの店が美味しいという、こだわりがあるんじゃないでしょうか。
ちなみに最近の私のお薦めはこちら
①「本ソーキ」のお薦めの一つは、南城市の『沖縄そば 峰』。これだけインパクトのある「本ソーキ」もなかなか無い。見た目にびっくりしますが、味付けも良く、美味しいです。
②「軟骨ソーキ」のお薦めの一つは、宜野湾市に今年できた『おきなわそば ヨネハマ』の「塩軟骨ソーキそば」。
「軟骨ソーキ」の魅力は食感と、味付けだと思うのですが、どちらも良い。上品な塩の味付けは、スープともマッチしています。
沖縄そば好きでも、意見が分かれる難題。
「本ソーキか、軟骨ソーキか」。
あなたは、どちら派でしょうか?