今回は、海老を使ったスープの珍しい沖縄そばを紹介します。
新都心にある沖縄そばの『てぃーあんだー』の琉球海老そばを食べてきました。
『てぃーあんだー』は、たくさんある沖縄そば屋の中でも屈指の人気店で、いつも待ちができる沖縄そば専門店です。
『てぃあんだー』の特徴は、洗練された店構えと、上品な味付け。そして、沖縄そばの可能性を広げる新しい試みがたくさんあること。
訪問のたびに感動がある、大好きなお店です。
前回の訪問はこんな感じ。
沖縄そばのスープは、基本的には鰹出汁と、豚骨出汁を合わせて作られます。
鶏や昆布から出汁を取ったり、他の魚介類、野菜などを加えたりと、店によって個性がありますが、基本はこの2つ。
詳しくは、以前の記事をご覧ください。
なので、「海老」を使ったそばと聞いて、まずびっくりしました。
私が食べてきた沖縄そばの中でも初めてです。
『てぃーあんだー』の琉球海老そばは、900円。
限定20食となっています。
どんなそばが出てくるんだろう。
わくわくしながら、カウンター席で待ちました。
提供されたのが、こちら。
まず、ルックスの素晴らしさが凄く印象的。
ノーマルな沖縄そばも、丁寧に作られているのが伝わってきましたが、この琉球海老そばは、さらに美しさすら感じる盛り付けです。
彩の豊かさ、盛り付けの緻密さ、沖縄そばにもし芸術点があるなら、文句なく満点じゃないでしょうか。
もう、見た目でノックアウトされました。
最初に、鮮やかなオレンジ色のスープをひと口。
名前の通り、海老と魚介の旨味を、ギュッと詰め込んだようなスープ。
粘度は少なく、サラッとしていますが、とても濃厚で深い味わいです。
旨味を確かめるように、思わず、ふた口、み口と、レンゲが止まらなくなりました。
スープに合わせたのは、細麺。
驚いたのですが、あれだけ濃厚なスープなのに、小麦の風味がしっかり感じられるんです。
さすが『てぃーあんだー』の手打ち麺。
麺そのものが、すごく美味しい。
普通、スープに負けそうですが、麺の存在感がしっかりあり、バランスの取れた一杯になっています。
さらに、琉球海老そばを彩る具材たち。
薄切りの豚肉は、スーチカー風ですが、味付けはきつくなく、濃いめのスープとしっかり合わせてます。
乾燥小エビは、魚介の風味を増してくれて、食感にも楽しさがありました。
葉野菜は、見た目の美しさだけでなく、濃厚な海老そばの中で、とても良いアクセントになっています。
思わずため息が出るような、一杯でした。
最初に、芸術点は満点と言いましたが、技術点も、美味さも満点つけたい沖縄そば。
ルックスの良さだけじゃなく、麺も具材も、それぞれ役割に意味があって、全体のバランスもとても考えられているなと感じました。
これが、沖縄そばかどうかという点には、色々な意見があると思いますが。
沖縄を代表する沖縄そば屋が作った、「新しい麺料理」と言うことで、素直に楽しめば良いんじゃないかなと自分は考えています。
何より美味いんだもん。
1日限定20食の、琉球海老そば。
機会があれば、是非一度食べてほしい斬新な一杯です。