さんぺいの沖縄そば食べ歩き

沖縄生まれ、沖縄育ち。沖縄そばの食べ歩き日記です。

そば処 ひらら

ども、さんぺいです。

今回は、沖縄そばの中でも、最も映えない(ばえない)であろう「宮古そば」の紹介です。
インスタグラム全盛の時代、SNSでもブログでも、写真や動画など「見た目」が重視される昨今ですが。

なんと、メインの具材を見せないというスタイルの沖縄そば、それが「宮古そば」なんです。



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沖縄そばの分類方法はいくつかありますが。
1つは、沖縄県内の地域によって分類する方法があります。

沖縄本島南部のそば、北部のそば、そして宮古地域で食べられている「宮古そば」八重山地域で食べられている「八重山そば」などですね。

その中でも個性的な輝きを放っているのが「宮古そば」なんです。



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宮古そば」の特徴は、まず何と言ってもストレートの細麺じゃないでしょうか。

コシがしっかりしていて独特の食感があり、細麺ならではの喉越しの良い麺です。
最近では、沖縄本島でも凄く人気のあるタイプ。

他の特徴としては、スープはあっさり系なこと、かまぼこの形状が独特なのも挙げられますよね。



そして、「宮古そば」最大の特色は、三枚肉やかまぼこなどの具材を麺の下にいれて提供する習わしがあること。

その理由には諸説あり、はっきり分かっていませんが

①具の表面が乾かないようにするため

②「具も乗せられないくらいに貧しい」という風に見せかけて、近所の目や年貢の取り立てに対抗した

③麺を盛り上げて、より量を多く見せようとした

などがあります。



やはり提供する際に、具材が分かりにくいのか、本番宮古島でも、旧来の方法で提供する店は少なくなっており、沖縄本島でも、「宮古そば」をうたう店はあるものの、この方法で提供する店は貴重となっています。

インスタ映えが叫ばれる時代に、あえてメインの具を見せない。

むしろそれこそ個性があって良いじゃないですか。

個人的には、地域のオリジナリティが大切だと思っているので、「宮古そば」のスタイルが残っていってほしいなと思ってます。

 



そんな「宮古そば」のオールドスタイルが食べられる貴重なお店。

豊見城市高安にある『そば処 ひらら』です。
名前は、そのまま宮古島にある「旧 平良(ひらら)市」からとられたんでしょうね。
豊見城市で長年続く沖縄そばのお店です。

店の側に駐車場もあり、入りやすい雰囲気。



昔ながらの食堂といった感じで、くつろげます。

カウンター席に、テーブル席と座敷席があり、家族連れなどでも安心ですよ。



そばは、「宮古そば」のこと。

基本の「宮古そば」のほか、ゆし豆腐そば、軟骨ソーキそば、てびちそばがあります。
みそ汁も美味しそう。

じゅーしーはこの日売り切れでした。残念。



今回は、「宮古そば」(大)680円をいただきました。

ここからがお楽しみです。

どうですか、このルックス。
沖縄そばの麺にネギしか乗っていないシンプルなスタイル、これが「宮古そば」です。
簡潔な見た目がっ逆に美しい。

これこそむしろ「映える」沖縄そばでは。




麺の底を探っていくと・・・

安心してください、奥の方から、三枚肉が。
肉身のしっかりとした三枚肉が、1つ、2つ、・・・4つ入っています。



さらに奥には、「宮古そば」定番のかまぼこも。

こちらも4枚きちんと入っていました。

食べてみるまで具が分からないドキドキ感もまた良いものです。
ちゃんと入っててくれてありがとう。



このオールドスタイルに出会えただけでも十分満足でしたがお味の方は。

宮古そば」らしい、縮れのないストレートの細麺で、麺は長め。
喉越しの良い麺で、啜るのが思わず嬉しくなります。

スープは、動物系の出汁も効いていてしっかりとしたタイプ。
スッキリとした後味ですが、満足感もあります。

三枚肉の味付けの塩梅もちょうど良く、昔ながらの「宮古そば」を堪能することができました。




今では珍しくなった「宮古そば」のオールドスタイル。

パンケーキも、タピオカも、パフェも、見た目が過剰に重視される世の中への反逆と言ったら言い過ぎでしょうか。

あえて見せないそのスタイルが、自分には格好良く映ります。

皆さんも興味があったら是非、豊見城市の『そば処 ひらら』訪問してみてください。



豊見城市沖縄そば一覧】

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