さんぺいの沖縄そば食べ歩き

沖縄生まれ、沖縄育ち。沖縄そばの食べ歩き日記です。

<移転後>元祖大東そばが食べられる『ゆくい処 石だたみ』

ども、さんぺいです。

今日は、あの『元祖大東そば』を久しぶりに食べてきました。



okinawasoba.hatenablog.com

沖縄そば好きならその名前を聞けば分かると思うのですが、南大東島発祥の「大東そば」を那覇市牧志のニューパラダイス通りで20年近く提供されていたお店です。

その後、近くの浮島通りに移転し営業されていたのですが、2023年3月でお店を閉じた事を知り、すごく残念に思っていました。

 

www.daitousoba.com
現在、元本店の方がそのまま麺づくりを行っているそうで。
豊見城市にある『ドライブインナナチ』でも「元祖大東そば」が食べられるそうです。

そして浮島店の方が、引き継ぐ形で営業を続けているのが『石だたみ』なんだそう。

『石だたみ』は那覇市首里金城町にある居酒屋で、店主さんのお母さまが経営されているそうなんです。

その『石だたみ』の店舗を昼間使って、あの「元祖大東そば」を提供しているんだそう。
2023年5月のGW明けあたりから開始したそうで、首里の地で「元祖大東そば」を食べられるなんて嬉しい限りです。




「元祖大東そば」が食べられる『石だたみ』は、その名の通り、那覇市首里の史跡「石畳」の通り沿いにあります。

首里城近くの金城町は、沖縄の重要な文化財が集中する歴史スポット。

この日も、たくさんの観光客の方が「石畳道」を訪れていました。



首里城側の通りです。
「石畳入口」のバス停が。




ここが「石畳道」の入口。
琉球王朝時代に作られたそうです。

ここからは徒歩での移動になります。



首里城側の高台から寒川方面に向けて、石畳が綺麗に敷かれています。

歴史に思いをはせながら沖縄そばへ向かう。


 

しばらく行くと『ゆくい処 石だたみ』が見えてきます。
通り沿いにあるので、まず見落とすことないはず。

周囲の歴史的な史跡に溶け込むように、趣のある建物。

雰囲気ありますね。

そして嬉しかったのが大きく掲げられた「元祖大東そば」の文字。

こうしてまた再開できるなんて、嬉しすぎる。




『ゆくい処 石だたみ』では昼営業で、「元祖大東そば」を提供されているんだそう。

メニューは、やっぱり基本の「大東そば」と、「ソーキそば」、素そば的な「たまごそば」から選ぶことができます。

サイドメニューはもちろん「大東寿司」があります。



注文は食券制です。



年季のある居酒屋だけあって、雰囲気が最高。

インテリアの一つ一つにも重みがあります。

沖縄では、お酒(泡盛)を甕(かめ)に入れて熟成させる文化があるのですが。
お店の泡盛は年季が入っていて美味しそう。



座席は、テーブル席とカウンター席があります。

小ぢんまりとした落ち着いた雰囲気。

ご主人は、以前のニューパラダイス通りのような感じで営業できればと話されていました。



久しぶりの「元祖大東そば」、大東寿司セット(大)1250円をいただきました。

再会に胸が躍ります。

特徴的な少し白濁した動物系主体のスープ。
鰹出汁主体のあっさり系が多い最近では珍しく感じます。

動物系のコクがあって贅沢なスープ。
一見こってりした印象ですが、サラッとしていて尖ったところが全然なく円やかです。

油っぽさも無いので、力強いけど重たい感じはありません。



「元祖大東そば」最大の特徴はこの麺。

今も元祖大東そば製麺所から朝イチで仕入れ、茹でたものを提供しているんだそう。

沖縄そばの麺の中でも、最大級の太さで、他に似たようなお店が思いつかないぐらい個性的。
麺は一般的なものよりもかなり短く、そこも面白い。

力強さはあるけど、固いわけではなく、モチっとした食感が印象的です。

この麺をくちいっぱいに頬張りながらたべるのが最高に美味しい。



具材は、かまぼこと、玉子焼きと三枚肉。




動物系のスープに、玉子焼きが良く合うんです。

味染みに玉子焼きがたまらない。



三枚肉もほどよい味付けで、麺とスープにマッチしていました。

柔らかい三枚肉が美味。



久しぶりに食べた「元祖大東そば」。

宮古そば、八重山そばなど、地域の沖縄そばがありますが、「大東そば」は地理的、歴史的な経緯からも飛びぬけて個性的な沖縄そばだと思います。

そんな「元祖大東そば」がこうして、引き継がれているだけでも感謝です。

いつも思うけど、他に似たような存在がないんですよね。




セットでいただいたのが、「大東寿司」。
大東島の郷土料理で、カジキやマグロの漬けのお寿司です。

しっかりと甘辛く味付けされた魚と、甘く強めに酢を効かせたシャリ。

お魚のねっとりとした食感がたまらなく美味しい。

 



この「大東寿司」が、「元祖大東そば」の動物系スープにめちゃくちゃ合うんです。

これこそまさにマリアージュ。幸せな関係。

「元祖大東そば」を食べる時は、大東寿司」がマストですよ。



セットについてくるもずく。



帰りは腹ごなしに、周囲の史跡を散策しました。

「石畳道」周辺にスポットがたくさんあります。

美味しい「元祖大東そば」を食べながら、歴史観光も楽しめる最高なコース。

沖縄そばも観光も楽しめるのでお薦めです。



※注意点
『ゆくい処 石だたみ』の店舗で、昼営業(11時~15時)「元祖大東そば」を提供しています。(日曜日定休)。
ご主人は物産の仕事もしているため、県外物産展時にはお店を閉めているそうです。
不定期でお休みがあるため、事前に確認してからの訪問をお薦めします。

『ゆくい処 石だたみ』電話番号:098-886-2373