ここ最近ずっと行きたかった沖縄そば屋。
名護市宮里にある『宮里そば』をようやく訪問することが出来ました。
沖縄そば好きの沖縄県民は、誰しも「推し」の沖縄そば屋を持っているものですが。
沖縄そば食べ歩きをしている私にとって、『宮里そば』は特別な存在なんです。
当ブログ「さんぺいの沖縄そば食べ歩き」、を始める以前の2012年から2014年、私は沖縄県の名護市に住んでおり、当時はじめてのブログを開始しました。
同時に、名護市を中心として沖縄本島北部の沖縄そばの食べ歩きをはじめることになるのですが。
その時期、最も印象に残っているのが『宮里そば』です。
早くて、安くて、すごく美味しい。
一見素朴だけど、飽きのこない深い出汁の味わいは、その後の私の沖縄そば食べ歩きの原点になったと思います。
<2012年訪問時の記事>
その後、名護市から転居し、ブログを辞めてしまうのですが・・・。
昨年、2021年6月にブログを新しくはじめ、沖縄そばをテーマにした時からずっと行きたかったのが『宮里そば』でした。
原点のお店をもう一度訪問したい。
直近の訪問から、約5年ぶりの訪問。
那覇から車を走らせ、ポールポジションを確保しました。
『宮里そば』は、10時オープン。
沖縄そば専門店の中でも屈指の人気店のため、10時でも、お客さんがどんどん入っていきます。
ピーク時は待ちが必至なので、時間帯を外していくのがお薦めです。
店の外には、美味しい沖縄そば屋の特徴でもある、鰹の香りで溢れています。
開店前のこの香り、大好きなんだよなぁ。
注文は食券制です。
沖縄そばのメニューは、潔く、ソーキそば、三枚肉そば、こんぶそば、そば(小)のみ。
謎のカレー、スパゲティー、トーストには後で触れるとして・・・。
価格は前回と変わらず、ソーキそばが600円。
この価格設定にも『宮里そば』の深い愛情を感じます。
店内も昔と変わらず。
高い天井や、カラーのコップ、赤いチェック柄のテーブルクロス。
懐かしいディテールをひとり嚙みしめました。
「コーレーグースー」こんなに、デカかったんだ・・・。
注文したのは、訪問前から決めていた、ソーキそば600円とトースト100円です。
違和感しかない画像ですが、これが『宮里そば』の日常の風景。
『宮里そば』との再会。
第一印象はやっぱり、鰹の香りの良さと出汁の美味しさでした。
豚、鶏の出汁でコクを出し、鰹節をたっぷりと使い出汁を取るんだそう。
鰹出汁ベースのスープは、どこまでも優しく染み渡っていきます。
あっさりとしていながら、出汁の美味しさに深みがあって、「もうちょっと、もうちょっと」と飲む手が止まらなくなる。
麺は、中太の平打麺。
名護では幅広の平麺が多いのですが、『宮里そば』は普通サイズ。
ただ、平麺の幅が中から小まで不揃いになっていて、これが独特の麺の食感を生んでいます。
具材は、『宮里そば』の代名詞といって良い、結び昆布が二つ。
沖縄そば屋では、少ない方ですが、昆布を具として用いています。
しっかり味付けされた昆布が、あっさりなスープと良く合うんだ、これが。
ちなみに超個人的、次世代沖縄そばの具材ランキングで「昆布」は2位となっています。
そして、大好きな『宮里そば』のソーキ。
四角形の本ソーキは、派手さはないけど、昔ながらの味わいで好きなんです。
じゅーしーじゃなくて、トースト。
これも『宮里そば』のスタンダード。
他にも、スパゲティーやカレーなど謎メニューがあり。
なぜ、県内屈指の人気店に、沖縄そば以外のメニューがあるのか。
謎の考察は、以下を読んでみてください。
久々の再開を慈しむように食べた『宮里そば』のソーキそば。
最新の沖縄そばのように、派手なギミックや、複雑なスープではないけれど、丁寧な仕事ぶりを感じます。
素朴でシンプル、出汁の美味しさがそのまま伝わってくるスープと、オーソドックスな麺。
毎日食べたくなるような沖縄そばでした。
最後に前回訪問時の記事から引用を。
有名店で、観光客で賑わい、なかなか入れない今でも、地元の客が足繁く通うのは、『宮里そば』が「ふらっと寄りたくなる感じ」を失わないからだと 思います。
決して敷居が高くならず、いつでもシンプルに沖縄そばを提供し続ける姿勢。
だから皆から愛される。
早くて、安くて、すごく美味い。
沖縄そばの良さを教えてくれたのも『宮里そば』だったような気がします。
『宮里そば』へのラブレターみたいになってしまいましたが。
思い出の味は、やっぱり美味しかった。
また、来ます。
【名護市の沖縄そば一覧】