さんぺいの沖縄そば食べ歩き

沖縄生まれ、沖縄育ち。沖縄そばの食べ歩き日記です。

お食事の店 でいご

f:id:sanpei808:20210422122753j:plain今年の食べ歩きのテーマの一つに「肉野菜そばの可能性を再発見する」があります。

 

もう繰り返し、当ブログで取り上げているのですが。

okinawasoba.hatenablog.com
私も含めて、「肉野菜そば」「野菜そば」「肉そば」って、沖縄そばファンの間であまり評価されてこなかったジャンルだと思うんですよね。
沖縄そばの本道は、スープや麺の完成度にある、という考え方はなんとなくあるのかなと。

だから、「沖縄そばの美味しい店」というと、どうしてもスープの製法に凝ったお店とか、独特な麺を提供するお店になってしまう。



でも、薄々気づいていたのですが、沖縄の多くの食堂では「肉野菜そば」が、メニューから消えることは無いんです。
これって、「肉野菜そば」が多くの沖縄県民に根強く支持され続けているってことですよね。

「肉野菜そば」には、ジャンクさやボリューム感、野菜が溶け込んだスープの旨味など、沖縄そばにはない魅力が詰まっていると思います。

今年は、語られることの少なかった「肉野菜そば」を食べ歩き、少しでもその素晴らしさを伝えられたと考えています。



最近回った、沖縄食堂のレジェンドたち。

okinawasoba.hatenablog.com

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そして、今回も上記のレジェンド同様、創業40年を超える沖縄食堂を訪問しました。

那覇市小禄、鏡原中学校向かいにある『お食事の店 でいご』です。
こちらも以前から存在は知っていながら訪問する機会がなく、意を決して訪問を決めたお店の一つです。

沖縄県内では老舗といっていい食堂の『お食事の店 でいご』。
年季の入った外観から、良いオーラが出ています。

キャリアがある食堂はどこもそうですが、お昼時はいつもお客さんがいっぱい。
今回もピーク時を避けて、16時頃に入店しました。



内装も、イメージどおり「ザ・沖縄食堂」といった雰囲気。
昭和から一瞬時が止まったような錯覚も覚える、初めてだけど懐かしい店内。

久しぶりに見たピンクの電話に心躍ります。

ja.wikipedia.org


店は、カウンター席に、テーブル席、座敷があり。
オープンになっているキッチンの上に、ズラッとメニューが並んでいます。

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沖縄料理のチャンプルーからソーキ汁や中味汁などの汁物、さらに、カツ丼、カツカレー、焼きそばと食堂の定番が揃います。

沖縄そばは、ノーマルから、中味そば、ソーキそば、牛肉もやしそばなどがあり。
今回は、目当てだった肉そば650円をいただきました。


f:id:sanpei808:20210422124132j:plainテーブル席で待つこと、しばし。
出てきたのが、こちらの肉そば。

器からはみ出しそうな野菜炒めと、豚肉。
そして並々と入った沖縄そばのスープ。
麺もぎっしりです。



f:id:sanpei808:20210422130126j:plainいつも苦労するのが、最初の一口。

ルーティンとして、最初にスープ、そして麺といきたいのですが、重量のある野菜と肉に阻まれ、難しい。
二郎系でよく言われる「天地返し」をマスターすべきなのか。


圧倒的なボリュームの野菜炒めはシャキシャキで美味しい。
もやし、玉ねぎ、葉野菜が入っており、味付けは濃すぎずちょうど良い塩梅。
この野菜炒めの旨味が、徐々にスープに浸透していくのが堪らないんです。

写真では伝わりづらいのですが、豚肉も実はたっぷりと乗っており、かなりの存在感。
厚めの三枚肉、赤肉が何切れも入っており「肉そば」の名に偽り無しです。
通常イメージする三枚肉そばの2倍ぐらいは入っているんじゃないでしょうか。
肉をガッツリ行きたい時にもお薦めです。


野菜と肉を受け止めるスープと麺。
スープは、濃厚ではありませんが、しっかり目の味付け。
旨味が十分伝わってきます。
後半は、野菜の甘味も溶け出し、味くーたー(濃いめの味)なスープに。

麺は中太のゆるく縮れが入ったもの。
麺自体も力強く、肉野菜に負けずどっしりとした存在感がありました。




満足感しかない一杯。
全体的に味付けはしっかりしており、疲れた身体に元気が充填されるような肉そばでした。
まさに、沖縄のパワーフードですね。

他のお客さんは、てびち汁に、チャンプルー、カツ丼など思い思いに昼食を楽しんでいました。
いつか他にメニューも挑戦してみたいな。

末永く営業してほしい沖縄のレジェンド食堂です。



那覇市沖縄そば一覧】

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