さんぺいの沖縄そば食べ歩き

沖縄生まれ、沖縄育ち。沖縄そばの食べ歩き日記です。

今帰仁そば

ども、さんぺいです。

この日は張り切って、沖縄本島北部の今帰仁村まで遠征。

以前から行きたかった『今帰仁そば』を訪問しました。



今帰仁村諸志にある『今帰仁そば』。

創業は2015年。
私の周りの沖縄そばファンの間でも評判で、ずっと宿題店だったのですが、ようやく訪問が叶いました。



場所は505号線沿い。

今帰仁村の中心部仲宗根から本部方面へ向かう途中、今帰仁城跡手前に店があります。

通り沿いの看板を目印に左折。

周辺は自然が豊かで、集落の中に店があります。
これだけ立派なフクギ並木は、沖縄でもあまり残っていません。



今帰仁そば』は、古民家を店舗として利用しています。

趣のあるつくり。

訪問したら、まずはゆっくり建物の魅力から味わっていただきたいなと思います。
瓦屋根も、シーサーも素敵です。



駐車場は、店舗横に数台分スペースがあるほか、少し離れた場所に広めに確保されています。

余裕を持って駐車できるため、遠方からの訪問も安心です。



玄関に置いてある名簿に名前を記入し、順番を待ちます。



入った瞬間、おっと思うような昔の空間。

店内も、沖縄の古民家のまま。

どこか懐かしい、タイムスリップしたような気持ちになります。



静かに三線の音色が聞こえる店内。

特別な時間と空間。

視覚、聴覚、嗅覚など、五感全てで沖縄を感じられる時間です。



席は、座敷に2人、4人がけの机が複数あります。



注文はスマホから。
こうして最新のテクノロジーも織り込んでいるのが面白いところ。

今帰仁そば』のメニューはシンプルに、軟骨ソーキそば、三枚肉そば、ミックス、ゆし豆腐そばの4種類。

ほか、自家製のゆし豆腐もあります。



サイドメニューのジューシーと、デザートに黒糖プリン、ぜんざい、かき氷もあります。



麺は、プラス100円で、「木灰麺」に変えることができます。

現在の沖縄そばのほとんどは、ラーメン同様にかん水を用いて作られているのですが。
伝統的な沖縄そばは、ガジュマルなどの木灰の灰汁を用いて麺作りを行っていたんです。

今は作っている店が数えるほどしかない貴重な麺。



沖縄市にある有名なハム、ソーセージの名店『TESIO』ともコラボしてるそう。
こうした取り組みもユニークですね。



今回は、三枚肉と軟骨ソーキ両方が食べられるミックス1100円を、木灰麺でいただきました。

澄んだ見た目が印象的なスープ。



アグー豚と鰹で取った出汁はスッキリとした味わい。

ただし「あっさり」という言葉では全然足りない、深い豚のコクと旨みがあります。

油の感じはほぼなくて、スッキリとしていますが、その旨みはむしろ力強さすら感じます。



余計な味付けをせずシンプルに塩で味付けされたスープはどこまでも深くて。

濃厚な白湯系のスープともまた全然違う動物系の美味しさがあります。

ちょっと他にに似たような沖縄そばが思いつかないような、オリジナルなスープでした。



麺は中細の平打ちで、ゆるくウェーブがかかった麺。

色がやや付いています。

ゆっくりと歯が入っていくような、歯応えがあり、プツンと切れる感じも独特。
表面はツルっとしていて、単純に固い、もちもちとも違う絶妙な歯応えでした。

小麦の風味も感じられ、ゆっくりと、その味わいを確かめるようにいただきました。



三枚肉は塩をしっかり効かせて、脂身はなくしっとりとしています。

炙った香ばしさが食欲をそそる。



軟骨ソーキはトロトロ。

甘辛ではなく、味付けは控えめにされていました。



調味料も変わっていて、自家製の生七味、二味、コーレーグースが用意されています。

興味があって少し使ってみましたが、生七味は思ったよりも辛くなくて、マイルドで上品な辛さ。
山椒が入っているのか、風味も良くなります。

二味の方は、爽やかな辛さで、コクのあるスープにも良く合っていました。



スープ、麺、具とも細部まで拘ってつくられているのが伝わってくる沖縄そばでした。

個性派でもあるので、これは強烈なファンがいるのもよく分かります。
拘りの強さに「凄み」すら感じました。

これからもさらに深化していきそうな予感がして、どうなっていくのかワクワクします。
今こそ是非食べていただきたい沖縄そばです。



ジューシーは上品な味付け。
あっさりしていてスープとも良く合うお手本のようなジューシーでした。



黒糖プリンは、口当たり滑らかですごく濃厚。
セットでの注文がお薦めです。




今帰仁村沖縄そば一覧】

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