ども、さんぺいです。
沖縄そば屋の全制覇を目指して日々探索を続けています。
今回は、那覇市に今年4月にオープンした『たいへいそば』を訪問しました。
名前のとおり那覇市壺屋の「太平通り(たいへいどおり)」にあるお店です。
国際通りからも近く、平和通りなど複数の「通り」が連なる、商店街になります。
小規模な食べ物や衣料などの店が並んでいて、雑多な感じが昔ながらの沖縄の雰囲気を残しています。
最近ではセンベロも有名ですが、この色々なものが混ざったエネルギッシュでカオスな感じが魅力ですよね。
看板を見てもらうと面白いのですが、この「たいへいどおり」。
入口によって「太平通り」「大平通り」で表記が変わるんです。
これも、うちなーんちゅの大らかさの現れでしょうか。
『たいへいそば』は、「太平通り」の中ほど衣料店の奥にお店があります。
店に到着。
市場の雑踏をかき分けて店に辿り着く感じがまた堪りません。
まだあまり観光客にも知られていないお店で地元のお客さんがフラッと寄っていく感じ。
コンパクトな店内は、テーブル席とカウンター席があります。
前払い制になっており、厨房がセットになったカウンターで注文を行って料理を待ちます。
街中の食堂といった雰囲気で、日常使いできるお店。
あまり気を使わない、こんな店が良いんですよね。
店内にはなんとあの伝説の名店『井筒屋』の丼が飾られています。
戦前、戦後と沖縄そば界に名を轟かせてきた伝説のお店。
歴史的にも貴重な品ですね。
『たいへいそば』の特徴は何と言っても、そのリーズナブルさ。
看板メニューの「たいへいそば」390円、カレーライス390円と今時にない設定です。
沖縄そばはもともと、街へ出かけた時の庶民の楽しみで、気軽に食べられる外食の代表だったんですよね。
そのイズムを受け継いでいるような気がします。
今回は、張り切って沖縄そばとカレーライスを注文しました。
2つ合わせても780円というお得さ。
それぞれ単品で食べても昼食としては十分なボリューム感です。
これは凄い。
沖縄そば390円は、ポークとかまぼこが載っていて、ごくシンプルですが「これで良いんだよ」と思ってしまうつくり。
沖縄そばは、レストランのような「よそ行き」の食べ物じゃなくて日常食だから、麺とスープが美味しくて、具が少しあればオッケーなんです。
スープは薄っすらと白濁していて、鰹と動物系のバランスの良い出汁。
スッキリとした後味で、凝りまくったという感じではなく、ストレートな美味しさです。
印象的だったのがこの麺。
沖縄そばの中では太めのタイプで、ずっしりと重量感があります。
ストレートに近く、角がなくてソフトな口当たり。
そして歯応えが抜群なんです。
ゆっくりと歯が入っていく、単純に硬いだけじゃない絶妙な加減。
満足感がしっかりあって、すごく好みでした。
具は簡潔にポークとかまぼこ。
麺量があるので、これで十分。
一緒にいただいたカレーライスの方も、もう直球なタイプ。
じゃがいも、にんじん、お肉が入った、見た目どおりみんなが想像する味です。
お家のカレーと同じで、結局こんなカレーが好きなんだよな。間違いない。
沖縄そばもカレーもボリュームがしっかりあって大満足なランチになりました。
変に凝り過ぎず、思った通りの味で出てくるのが嬉しい。
サッと食べられて、何より財布に優しいお店です。
昔の沖縄そばに原点回帰するような『たいへいそば』。
「太平通り」の新しい名物ができました。
【那覇市の沖縄そば一覧】