さんぺいの沖縄そば食べ歩き

沖縄生まれ、沖縄育ち。沖縄そばの食べ歩き日記です。

つばめ御茶屋御殿(つばめうちゃやうどぅん)

ども、さんぺいです。

よく知人から那覇市内でお薦めの沖縄そば屋さんを聞かれるのですが、これだと思う店に出会いました。




お店は、『つばめ御茶屋御殿』。

御茶屋御殿」は、沖縄の方言読みで「うちゃやうどぅん」。

oki-park.jp琉球王国時代に、薩摩の在番奉行や中国の冊封使をもてなすため建てられ、迎賓館のような役割を果たしていたんだそうです。

そんな「御茶屋御殿」にちなんで付けられた店名とのこと。



urizun.okinawa建物は当初、あの名店『うりずん』が宮廷料理を提供するために造られた別邸だったんだそう。

現在、創業者の娘さんが引き継ぎ、沖縄そば専門店を営まれています。
なるほど、趣のある建物に、素晴らしい工芸品の数々、理由に納得です。

ちなみに「つばめ」は、「お客様によいご縁と幸福を運んできてくれますように」との思いが込められているとのこと。素敵ですね。




場所は、那覇市安里(あさと)。
国際通りの終点にあたります。

近くには沖縄都市モノレールの「安里駅」もあり、各種交通機関でアクセスも便利。
都心なので駐車場はありませんが、店舗隣がコインパーキングになっているのでレンタカーでの訪問も容易です。



とにかく店内の雰囲気が素晴らしいので、写真多めに掲載しますね。

入店した時に思わず「おお」と声が漏れてしまったほど。

内装、テーブル、椅子、全てにこだわりが感じられます。



何と言っても、飾られている沖縄の伝統工芸品や、美術品が凄いんです。

どれも見入ってしまう美しさ。

この雰囲気を味わうだけでも、訪れる価値があります。



席は、大小のテーブル席と、座敷があります。

それぞれ形の異なる席になっていて、部屋ごとに違った楽しみ方ができます。



『つばめ御茶屋御殿』のメニューです。

沖縄そばは、シンプルに本ソーキそばと、三枚肉そばの2種類。

沖縄そばに、クファジューシー、クーブイリチー、ジーマミ豆腐、漬物がセットになった「つばめ御膳」がお薦め。
もちろん、単品で注文可能です。




厳選されたメニューに期待が高まる。



ジューシー、クーブイリチーなど全て沖縄の伝統料理で、観光で沖縄へ来て初めて食べるという方にも良い機会になると思います。



今回は「つばめ御膳」(そば、じゅーしー、クーブイリチー、ジーマミ豆腐、漬物)をソーキそばでいただきました。

見た目からもう美しいそれぞれの料理。

器(やちむん)にも注目です。



母から受け継いだ作り方を、そのまま残したという沖縄そば

出汁も味付けも、具材の一つ一つも、余計なものがない直球な沖縄そばです。

主人の中山さんは「とにかく丁寧に作ることを心掛けている」と話されていました。豚、鰹節、昆布で取られた出汁は、何かが突出することなく、穏やかで優しい味わい。

どこまでも自然で、身体にじんわりと染み入るようなスープ。



奇をてらうことなく、素材も味付けも昔ながらのやり方で作られた沖縄そばという印象です。
もう教科書に載せたいぐらい。

派手さを競う風潮の中で、逆にこうした「普通の」沖縄そば食べることが難しくなってきました。




麵は、亀浜製麺の細麺ストレート。

しっかりとした歯ごたえの麺。

細麺なので重たくなりすぎず、スープの美味しさを際立たせてくれます。



どっしりとした本ソーキ(豚のあばら骨の肉)。

泡盛を用いて煮込んでいるそうで、抑制された上品な味付けです。

食べ応えも十分。



セットのクファ(堅めの)ジューシー。
豚肉、ニンジン、椎茸が入った、こちらも定番の沖縄料理です。

優しい味付けが、沖縄そばに良く合っていました。



デザートにもなるジーマミ豆腐。

この独特の食感と、コクが大好き。
沖縄に来たら絶対に食べてほしい料理の一つです。



細部までつくり込まれた店内に、数々の工芸品。
沖縄の文化を感じながら、美味しい沖縄そばを楽しむことができます。

店構えに少し緊張しますが、価格も想像以上にリーズナブルですし、接客もフランク。

『つばめ御茶屋御殿』での沖縄そばは、きっと特別な体験になるはず。

親しい方との会食や、大事な方をおもてなしするのにぴったりのお店だなと思います。
観光で訪れた方にもすごくお薦めです。



那覇市沖縄そば一覧】

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