沖縄そば好きの皆さんこんにちは。
今回は、趣向を変えて、お薦め沖縄そば店の紹介ではなく、沖縄そばを取り巻く話題を。
沖縄そばじょーぐー(沖縄そば好き)の間では、定番の論争がいくつかあって。
例えば、出汁は鰹派か、豚骨派か?、麺は中南部と、北部どちらが美味しいか?、ソーキは、本ソーキか、軟骨か?などなど。
これから定期で、これらの『沖縄そば問題』について取り上げていきたいと思います。
これを語ることが出来れば、あなたも立派なうちなーんちゅ(沖縄人)です。
第1回目は、「コーレーグースーかけるのか問題」。
「コーレーグースー」とは、赤唐辛子を泡盛に漬け込んだ調味料で、七味唐辛子(一味)や、紅生姜と並んで、沖縄そば定番の調味料です。
「高麗胡椒」の文字が当てられ、「こうらいこしょう」の呼称が、沖縄読みで「コーレーグースー」となったとも言われています。
沖縄そばの専門店には必ずと言ってよいほど、常備されている調味料で、沖縄では、野菜炒めや汁物、刺身に用いる方もいますが、やっぱり一番ポピュラーなのは沖縄そばでしょう。
唐辛子が入っているためピリリと辛く、泡盛がベースのため酒の風味が増します。
味付けと言うよりも、香辛料で、沖縄そばの風味を増し、スープを引き締める役割かなと思います。
そんな「コーレーグースー」ですが。
沖縄そば好きの間では、パンチが強すぎるその存在感故に、①かける派と、②かけない派に別れています。
①かける派は、昔ながらの流儀に沿って、かける事を主張。
新潮文庫から出ている「オキナワなんでも事典」の中でも「沖縄そば」に触れられており。
昭和10年代の様子として、「食べるときには、食卓にコーレーグースがなくてはならない。」と紹介されています。
私の父も、沖縄そばを食べにいくと、どんな店でも必ず先に「コーレーグース」を一周かけます。
また、長年の同級生で、そば好きのA君も、必ずかける。
かける派は、「コーレーグースー」の辛味、風味が好きで、これがなければ沖縄そばじゃない、とまで主張します。
②かけない派は、「コーレーグースー」によって、スープの味が壊れることを心配します。
赤唐辛子を漬け込んでいるため、少量でも、スープの印象は大分変わってしまう。
特に最近の沖縄そばは、鰹出汁を中心に繊細なスープが増えてきていて、パンチが強い「コーレーグースー」だと、本来の出汁の旨味が分からなくなるんじゃないか。
そのため、純粋に沖縄そばを味わうなら、かけるべきじゃない、という派も根強くいます。
この話題になると、沖縄そば好きの間でも、主張が別れるもの。
原理主義者同士の話し合いは、いつも平行線に・・・
私個人は、以前は①のように、「コーレーグースーをかけて」食べるのが好きだったのですが、最近は②「かけない」に変化してきています。
理由は、②の主張のとおり、最近の沖縄そばは、繊細な味付けの店が多くなってきていて、「コーレーグースー」だと強すぎて、出汁の旨味を感じるのが難しくなることがあるからです。
ラーメン店でも、以前のようにいきなり胡椒を振る人は少なくなりましたよね。
ですので、最初は必ずノーマルで、そばを食べて、味変したい時や、アクセントが欲しい時に「コーレーグースー」を利用しています。
もちろん、沖縄そばの中には「コーレーグースー」を用いる事で、美味しさを増すタイプもあります。
特に豚骨出汁の、味が強く「コーレーグースー」に負けないタイプのスープには、お薦めです。
皆さんは、①と②どっち派でしょうか?
沖縄そば好きの数だけ、流儀があると思います。
色々と聞いてみたいな。
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