ちゃんぷるーや、みそ汁、沖縄の家庭料理が食べられて、リーズナブルでお腹いっぱいになれる、そんな食堂が沖縄にはたくさんあります。
温かみがあって、それぞれが個性的、家庭的な雰囲気がチェーン店にはない魅力かなと思います。
今回は、那覇市首里で創業45年を超える老舗の食堂『お食事の店 桃原』を訪問しました。
はじめに、少し補足を。
【補足】
高齢のお二人で切り盛りされており、食事の提供は一般的な食堂と比べるとスローペースです。
また、テーブルが4つの小ぢんまりとた、常連さんが多いお店です。
時間に余裕を持って訪問するなど、お店の環境を十分に理解したうえでの利用をお薦めします。
首里高校が近くにあります。
目立つような感じではなく、首里の町に溶け込むように、自然な佇まいで店はあります。
この雰囲気も良いですね。
店に入ると、食堂の定番、壁にメニューが。
ヘチマ、ゴーヤー、中味汁、どれも沖縄料理の定番です。
カレーやチャーハンをおいている所も嬉しい。
沖縄そばは、基本のそばに、ソーキそば、肉そばがあります。
店頭に「お薦め」と出ているほど、肉そばが有名なんだそうですが、初回なので、ソーキそば(大)650円をいただきました。
お客さんの注文順に一品一品、丁寧に作られており、提供は比較的ゆっくりです。
これもまた良し。
ぼんやりとテレビを見ながら、待ちます。
運ばれてきた、ソーキそばは、立派な本ソーキの肉が印象的な、これぞ沖縄そばと言いたくなるようなルックス。
熱々のソーキそばに、かぶりつきたい。
スープは、豚をベースにしていながら、とっても優しいスープ。
ガツンとくるというより、旨味がじわーっと浸透してくるような感じ。
最近は、鰹出汁主体の店が多く、豚ベースでこれだけ滋味のある沖縄そばは珍しいと思います。
沖縄そばの麺は、細かく捻れがはいった中太の平打ち麺。
食感もすごく良くて美味しい麺でした。
本ソーキは、最近では、お目にかかることが少ない、堂々としたもの。
大振りのソーキにかぶりつく瞬間に笑みがこぼれます。
味付けは濃くなく、肉の美味しさも味わえ、沖縄そばとのバランスも程よい感じ。
これが半世紀近くなる食堂の沖縄そばかと、歴史を感じる一杯でした。
個人的には、最近鰹出汁寄りの店が増える中で、ベテランのお店は、豚出汁が美味しい名店が多いような気がします。
『お食事の店 桃原』、クセになるスープでした。
次回は、肉そばを、是非食べたいと思います。
お店のHP