ども、さんぺいです。
去年、今年と沖縄そば屋の出店が相次いでいて、特徴の一つは、参入者が多様化していること。
私自身、長年沖縄そばの食べ歩きを続けてきましたが、中にはハッとするようなアプローチの沖縄そばも。
まだまだ可能性がある料理なんだなと考えさせられます。

今回訪問した沖縄市美里の『R10(アールイチゼロ)』もそんなお店でした。
個性的な店名ですが、店主さんのお子さんの名前が由来なんだそう、ユニークですね。
2025年10月24日にオープンしたばかりですが、斬新な工夫が満載で、沖縄そばファンの間でも話題のお店です。
場所は、沖縄市美里の歓楽街にあります。
入り組んだ場所にあるため、初めての方はナビの使用をお薦め。
一戸建てを店舗として使用しており、駐車場は広めです。
席は、ソファと座敷があり、座敷も背もたれ付きの椅子があるためリラックスして食事が楽しめます。
カウンター席もあるので、私のようなひとりでも安心。
入口から左に入った部屋にはソファの席があります(予約すれば使用可のよう)。
『R10(アールイチゼロ)』のメニューです。
オープンしたばかりということもあって、現在提供可能なメニューが貼り出されています。
特徴の一つが、沖縄そばの麺が自家製の手打ちであること。
今の沖縄そば専門店の中で、手打ちの店はごく僅かとなっており、新しいチャレンジと言えます。
原材料の小麦は、北海道産の「春よ恋」「きたほなみ」を使用。
看板メニューの「R10(アールイチゼロ)そば」。
メインの素そばに、本ソーキなどが別皿で付いてきます。
他にも「海苔とねぎとわかめのそば」、「ゆし豆腐とアーサと魚そば」があり。
「SPICEまぜそば」「肉まぜそば」も追加されていました。
変わったところで、味変用の小皿も用意されています。
しかも3種類から選べ、こってり用、あっさり用が用意されているきめ細かさ。
今回は「R10(アールイチゼロ)そば」1500円をいただきました。
素そばに、別皿で本ソーキ、ゴーヤー肉詰め、スティック揚げカマボコが付いたセットです。
豪華ですね。
スープは魚介系に振り切った出汁。
鰹、昆布、煮干し、椎茸などから出汁を取っていて、スッキリとした後味です。
魚介系というと淡泊になりそうなイメージもありますが、出汁の旨みが濃厚で飲み応えは十分。
鰹出汁が効いていて、酸味や苦味なども感じる重層的なスープになっています。
先入観としては、沖縄そばのスープになるのかな?という疑問もあったのですが、飲んだ印象はちゃんと沖縄そばに着地している感じ。
味付けを塩でまとめている事もあって、和出汁とも違う沖縄そば感がありました。
あっさりと、だけど奥深いスープです。
自家製手打ち麺の方も、めちゃくちゃ特徴的。
それぞれ太さの異なる麺で、手揉みが入っているのか強く縮れています。
これが食感のアクセントになっていて、変わった味わいに。
独特のコシがあって、硬いだけでなくゆっくり歯が入っていくようなもっちり感も味わえます。
啜る度に、違った印象を生み出すのも手打ちの面白いところですね。
すごく幅広の「一反麺」が入っているのもユニーク。
1枚が大きいので、小麦の風味や噛み応えが楽しめます。
バラエティ豊かな具材。
三枚肉は甘辛く仕上げていて、ふっくらと柔らか。
本ソーキは骨離れもよく、味付けがすごく美味しかったです。
スティック状の揚げかまぼこには様々な具材が練りこまれていて、枝豆の風味が効いてます。
油感はなくて、すごくライト。
ゴーヤーの肉詰めは、ゴーヤーの苦味を生かしながら優しい味付けで上品な印象でした。
どれも穏やかで、沖縄そばと合わせても繊細な美味しさを損なわないようになっています。
味変用の小皿は、「こってり味変」をチョイス。
ニンニクとネギを揚げて香りを油に移したもの。
入れると、なるほどニンニクにパンチと油感が増して、より食欲を増す味わいに。
アラレのカリカリとした食感もアクセントになって、また違った美味しさが生まれます。
ブログを書いていても思わず長文になってしまうほど、工夫が満載の沖縄そば。
メニューの構成、スープのアプローチ、手打ちの麺作り、具の一つ一つ、味変アイテムまで全部違います。
味の方も、うま味調味料を使わず仕上げるという、技術的にも価格的にもチャレンジをした一杯。
ある意味発展途上で、今後お店としてもまだまだ成長していきそうです。
きっと未体験の沖縄そばワールド。
是非、訪問してみてください。
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